砂時計

朗読という音声表現の世界で、「間(ま)」はとても重要なものです。

間の取り方次第で、聞き手の関心をぐっと引き寄せることができます。

逆に興味を失わせ、内容を聞き流されてしまうこともあります。

間をうまく使えるようになればしめたものです。

 

また、読み手にとっての「間」にはもうひとつの役割があります。

しゃべったり歌ったりするときに、あるいは走ったり泳いだりしているときに息継ぎをしますが、朗読も同様です。

この「息継ぎ」がそのまま「間」となることも多いものです。

ですから、あらかじめ間の、つまり息継ぎのタイミングを見極めておく必要があるのです。

 

ではまずはじめに、「間」の基本的なルールを押さえておきましょう。

 

唇に指をあてる天使

 

まずは、文の終わりを示す「句点(。)」できちんと間を取ります。

一方、「読点(、)」は必ずしも間をとる必要はありません。

一文の中で内容のまとまりをみて、間をとる位置を決めるべきです。

 

また、段落と段落のあいだで一行あけてある箇所がありますが、このような場所や場面転換の際にはたっぷりと間をとるようにします。

絵本などではページごとに場面が転換していきますから、ページをめくる動作がそのまま間になりますね。

 

さらに、主語の後ろで軽く間をとると、主体がはっきりして聞きやすくなることがあります。

どのような間が理想的かは、話の内容や展開、時には会場の雰囲気によっても変わりますから一概には言えません。

聞き手にとっての間の意義を考えてみることが一番でしょう。

 

間をとる男性

 

聞き手は間を使って情報の整理をします。

耳に入った内容の理解を深めたり、整理をしたり、あるいはそこからイマジネーションを広げたりしています。

ですから、これらの処理が終わらないままに読み始めてしまうと、テンポが速く置いていかれるような感覚を聞き手側に与えてしまいます。

逆に間をとりすぎていれば聞き手を待たせることになりますから、間延びした印象を与えてしまうのです。

 

間は意味を持つ空白です。

十分に吟味して、効果的に使いこなせるようにしたいものです。